長崎大学関係者の皆様
モハメド・カラマ教授に関する悲しいお知らせをお伝えしなければなりません。
カラマ先生は、2025年7月30日ナイロビのご自宅にて73歳で逝去されました。
ご家族によりますと、7月28日までは元気だったものの、翌日に急に体調が悪くなり、診察のためにクリニックにて受診された晩のことだったそうです。
ここにカラマ先生の略歴をご紹介します。
AMREF国際大学 非常勤講師(2020年~現在)
ケニア全国イスラム教徒COVID-19対応委員会 委員長(2020年)
ァマ大学 副学長(2016年~2020年)
ァマ大学副学長代理(2016~2018年)
ァマ大学公衆衛生・疫学教授(2016~2020年)
AMREF(アフリカ医療研究財団)科学倫理委員会委員長(2010年~現在)
ケニア中央医学研究所公衆衛生研究センター(CPHR-KEMRI)主任研究員(2007~2016年)
ケニヤッタ大学にて博士号取得(2007年)
CPHR-KEMRI職員(1985~2016年)
カラマ先生のご専門は公衆衛生学および疫学で、これまで100報以上の論文を発表されています。
カラマ先生は、アマ大学のほかケニヤッタ大学、ミネソタ大学、長崎大学、キガリ保健研究所(ルワンダ)、マウントケニア大学、ケニア・メソジスト大学、AMREF国際大学など、様々な大学で大学院生の学位審査に関する外部審査員および研究指導教員を務めてこられました。
これまでに、10名の博士課程学生と28名の修士課程学生(MScおよびMPH)(28名のうち日本人学生15名)が教授の指導の下で研究を修了し、学位を取得しました。
亡くなられた時も23名の修士課程学生(うち日本人学生3名)を指導しておられました。
ここに長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点NUITM-KEMRIプロジェクトの代表者として、謹んで哀悼の意を表します。
カラマ先生の突然の訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
NUITM-KEMRIプロジェクトの全職員、日本国内の多くの長崎大学研究者、そしてケニアでカラマ先生の指導を受けた多くの卒業生は、深い悲しみに暮れています。
カラマ先生は偉大な科学者であり、また偉大な教育者でもありました。
彼は熱研の科学者と共に、HDSS(健康人口動態サーベイランスシステム)をはじめとするフィールドサーベイランス活動に携わり、学生たちを非常によく指導してくださいました。
困難な時期にも、常にNUITM-KEMRIプロジェクトを支えてくださりました。カラマ先生の長崎大学へのこれまでのご厚意に深く感謝するとともに、ご冥福をお祈りいたします。
謹んで哀悼の意を表します。
井上 真吾
NUITM-KEMRIプロジェクト代表