本プロジェクトは、2025年11月25日と12月2日に、スバサウス(Kentab Hall)およびンディワ(Village Resort Hall)の2つのサブカウンティで成果共有会を実施しました。
スバサウスおよび ンディワ サブカウンティの 全PHO、CHA、サブカウンティおよびカウンティの保健担当官を招待し、両会場を合わせて約90名が参加しました。
なお、CHA(Community Health Assistant)とは、サブカウンティに配置され、地域保健推進員(CHP)を指導・監督する役割を担う地域保健職員です。各コミュニティユニットにおける地域保健活動の進捗を把握し、CHP の活動を支援するとともに、地域レベルでの保健サービスの質向上に取り組む重要な職種です。
ミーティングの主な目的;
- 長崎大学による本プログラム終了について、保健チームへ正式に共有すること
- プロジェクト全体の成果・インパクト・達成状況を報告すること
- 残っている患者の状況を明確にし、今後必要となるアプローチについて共通理解を持つこと
- 両サブカウンティが今後どのように活動の持続性を確保していくかを明確にすること
プロジェクトの発表は、原志帆 氏とシャロン アナム 氏によって行われ、これまでに実施してきた活動内容の全体像と、対象2サブカウンティにおいて スナノミ症患者数が約97%減少したことが報告されました。
両サブカウンティからも、各コミュニティユニット(CU)でのサーベイランス状況を中心に、詳細な報告がありました。
参加者からは、「スナノミ症という、十分に顧みられてこなかった熱帯病への取り組みが、感染者や影響を受ける住民に大きな貢献をもたらした」といった評価が寄せられ、長崎大学スタッフとの協働に対して深い感謝が表明されました。
JICA-NUITM プロジェクトでは、特に「活動の持続性」を重視しており、各 Ward ごとにグループディスカッションを実施しました。MOH(保健省)スタッフは以下の質問をもとに議論を行い、必要な介入や改善点について共有しました。
グループディスカッションの質問項目
1. あなたの CU や Ward における現在のスナノミ症の状況は?
2. 最も効果的だった介入は何ですか?
– 実施した介入をリストアップしてください
3. 今後さらに必要となる活動は何ですか?
4. 郡政府および中央政府へ期待する支援は何ですか?
5. 必要なリソース
– 活動の持続に必要な資材、支援、予算は何ですか?

JICA-NUITMスタッフおよびスバ・サウス郡のCHA、PHO、ならびに郡職員

スバ・サウスにてグループワーク

ンディワ担当官による5年間プロジェクトの結果に関する発表。

長崎大学健康専門家、原志穂氏がプロジェクト最終報告を発表

ンディワ郡CHAおよびPHOによる、プロジェクトの持続可能性に関するグループ討論

JICA-NUITMスタッフおよびンディワ郡のCHA、PHO、ならびに郡職員