長崎大学は、JICA草の根事業として、ホマベイ郡保健省と共同で2020年2月以来ンディワとスバサウスサブカウンティにおいて持続可能なスナノミ感染症対策事業に取り組んでいます。
事業開始以来、スナノミ症に関する保健局スタッフやコミュニティヘルスボランティア(CHV-地域の保健委員)にトレーニング(2021年8月~10月)を実施し、その後、ベースライン調査(2021年9月~2022年1月)を行うことで、両方のサブカウンティにおける最もスナノミ症の罹患率が高い地域を確定しました。
2022年4月には地域のCU(コミュニティユニット)まで出向き、CHVらと共に以下の目的でセクターミーティングを実施しました。
- CHVの方々のこれまでの活動に対して、私たちから感謝の意を表すこと
- ベースライン調査の結果共有
- CHVによって作成された月次報告書の内容確認
- スナノミ症対策をする上での、現地草の根レベルでの具体的な課題を理解する
CHVの方々は、スナノミ症の根絶に向けて活動する士気が高まっており、とても協力的に参加してくださいました。
今回の会議では、スナノミ症の罹患率が高い学校をCHVらに聞き取り、私たちがすでに持っていた情報と比較して確認しました。会議は実り多く、CHVが地域で直面している保健衛生上の課題を理解することができました。
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スバサウス サブカウンティ
期間:5日間(2022年4月4~8日)
CU の数: 16 コミュニティ ユニット
参加者数:137 CHV
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ンディワ サブカウンティ
期間:9日間(2022年4月19〜29日)
CU の数: 26 コミュニティ ユニット
参加者数: 238 CHV
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また、MOH 514をこれらの地域で375CHVに配布し、スナノミ症例を毎月報告する方法について簡単なオリエンテーションを実施しました。
MOH 514は、CHVがスナノミ症を含む伝染病を報告するために使用する報告用冊子です。保健局にとって、地方でどの程度こうした病気が流行しているのか知るために、極めて重要なツールです。
保健局はJICA-長崎大学に対し、政府からの資金不足を理由に、このツールの印刷と配布を支援するよう要請しました。
今回の会議を経て、CHVがこの事業のオーナーシップを引き継ぎ、各地域でスナノミ症の治療と予防に積極的に取り組んでいってくれることを期待しています。