WHO GOARNアウトブレイク対応導入研修を長崎大学で開催しました

2026年8月23日、長崎大学において、WHO GOARN(Global Outbreak Alert and Response Network)のアウトブレイク対応導入研修を、長崎大学熱帯医学研究所(NEKKEN)・熱帯医学・グローバルヘルス研究科(TMGH)と国立健康危機管理研究機構(JIHS)の共催で開催しました。なお、本研修は、厚生労働省委託事業「国際感染症危機管理対応人材育成・派遣事業」の一環として実施しました。

研修には、JIHS 国立国際医療センター 副院長・国際感染症センター長の大曲貴夫先生をはじめ、JIHSのメンバーにも来崎いただきました。また、長崎大学のGOARN Focal Pointを務める田中健之教授(熱帯医学研究所臨床感染症学分野)を中心に、長崎大学関係者も研修の準備・運営に携わりました。GOARNパートナー機関である長崎大学の所属者を中心に、全国から国際的な感染症アウトブレイク対応に関心を持つ参加者が集まりました。

GOARNは、国際的な感染症アウトブレイク発生時に、WHOを中心として世界各国の専門家やパートナー機関が連携して対応するためのネットワークです。本研修は、将来、国内外の感染症アウトブレイク対応に携わる人材を育成することを目的として実施されました。

研修では、WHO・GOARNの枠組みや派遣の仕組み、派遣時の役割や行動規範(Code of Conduct)、地域社会の状況を踏まえた対応、現場で直面するさまざまな課題、派遣者自身の心身の健康管理などについて、講義やグループワークを通じて学びました。

また、WHO西太平洋地域事務局(WHO Regional Office for the Western Pacific)のDr Sharon Salmon(Technical Officer, Health Emergency Workforce)からオンラインでミニレクチャーをいただいたほか、国内からも国際的なアウトブレイク対応やGOARN派遣などの豊富な経験を持つ多くの講師の先生方にご協力いただきました。実際の派遣・支援経験を踏まえた講義や議論を通じて、アウトブレイク対応の現場で求められる判断や対応について具体的に考える貴重な機会となりました。

国際的な感染症危機への対応では、専門的な知識や技術に加えて、さまざまな国や組織から集まる支援者が、共通の考え方や行動原則、いわば「共通言語」を理解しておくことが重要です。本研修は、こうしたGOARNの基本的な考え方を共有し、今後の国際的なアウトブレイク対応に向けたネットワークを構築する貴重な機会となりました。

長崎大学はGOARNの日本のパートナー機関の一つとして、今後もJIHSをはじめとする国内外の関係機関と連携しながら、GOARNの活動、国際的な感染症危機への対応、そして次世代の人材育成に継続して貢献していきます。