第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)は、2025年8月20日から22日にかけて、横浜市で開催されました。JICA草の根プロジェクトの一環として活動する当JICA-NUITMチームも、この重要なフォーラムに参加しました。
TICAD9は、日本政府が主催し、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行、アフリカ連合委員会が共催しました。
このフォーラムは、アフリカ開発に関わる国際機関、パートナー国、民間企業、市民社会組織だけでなく、多様な参加主体が関わる多国間フォーラムです。
JICA-NUITMの目的
TICAD9において、当チームの主な目的は次の通りです。
- 日本およびアフリカ諸国の人々におけるスナノミ症の認知度を高めること。
- ケニア・ホマベイ群におけるスナノミ症の持続可能な制御において、過去5年間で達成された画期的な成果を紹介すること。
- これらの成果を実現した戦略、取り組み、計画を共有すること。
- アフリカと日本の双方の組織から学びを得ること。
長崎大ブースにおけるスナノミ症の持続可能な管理
これらの成果を強調するため、JICA-NUITMスタッフは様々な資料を用いた展示ブースを準備しました:
- 情報・教育・コミュニケーション(IEC)教材
- ニュースレター 第1号から第10号まで
- パンフレット
- 患者の成功事例写真
- ベースライン調査後のマッピング対象地域(流行地域と非流行地域を示す)
- プロジェクトの概要を示すポスター(背景、目的、主な活動、成果、優良事例、持続可能性対策、謝辞)
訪問者の反応
多くの日本人来場者は驚き、「そんな病気が本当に存在するのか?」と問いかけ、この問題に強い関心を示しました。
アフリカ諸国からの来場者たちの反応は様々でした。ある者はスナノミ症が特定の地域で未だに存在していることに驚き、別の者は「ああ、スナノミ症だ」と即座に馴染み深い病気だと認識しました。
TICAD9への参加を通じて、私たちはスナノミ症について全く知らなかった人々だけでなく、この病気の存在は知っていたものの、有効な対策について詳しくなかった人々に対しても、認識を高める事ができました。
スナノミ症は正式には顧みられない熱帯病(NTDs)の一つとして認識されているものの、今回の機会により注目を集めることとなり、その認知度をさらに高めることに貢献したと確信しました。

左から、佐藤業務調整員、神谷康彦教授(プロジェクトマネージャー)、シャロン・アナム業務補助員、原志帆専門家、ガブリエル・グンバ業務補助員。持続可能なスナノミ症対策プロジェクトのメンバー。

KEMRI(ケムリ・ケニア医学研究所)のエリヤ・ソンゴク所長(中央)が、同僚と共に当ブースを訪問されました。

国光文乃衆議院議員がスナノミ症プロジェクトのブースを訪問されました。

JICA-NUITMスタッフと前プロジェクト専門家の鈴木佳奈さん。