2025年2月17日・18日(第3回訪問)、小川寛社長、小川真澄副社長、小川航平氏と今回初めて平山耕一郎専務がJICA-草の根スナノミ症プロジェクトを訪問されました。
小川工務店は2023年より3回にわたりケニアのビタ拠点を訪問し、現地の資材を活用した最もコスト効率の良い床材の施工を目的とした活動を行っています。
これまでの活動
第1回・第2回訪問では、小川工務店とJICA-NUITMがウェルカム・トラストと連携、ホマベイ郡ンディワ・サブカウンティでの2回の施工に対し、さらに低コストかつ効果的な床材の施工を実施しました。
今回の主な目的
- 現地の資材を使用した耐久性の高い床材の試験施工
- 施工技術の研修を通じた現地職人(左官工)の育成
- スナノミ症の影響を受けた家庭との交流
今回の施工方法(前2回SABABUフロアとの違い)
これまでのSABABUフロアでは、ブラックコットンソイル(黒綿土)を45cm掘削し除去していましたが、今回は15cmの掘削に留める。
掘削後マラム(赤土)を充填し、しっかりと転圧します。
防湿シート(DPM)を敷設し、湿気や水分を遮断。
セメントと砂を1:1の割合で混合し、床材として施工。
仕上げには「Nil」を使用します。
施工後、7日間にわたり十分に散水。
活動の成果
本活動は地元メディアが現地の言語で報道を行いました。これにより、スナノミ症感染に関する啓発活動が促進されるとともに、JICA-NUITMとそのパートナーによるスナノミ症の特定・治療・予防に向けた取り組みの成果が広く周知されました。
JICA-NUITM、ホマベイ郡保健省、およびホマベイ郡政府は、小川工務店による建築資材の寄付、職人の技術研修の提供などの貢献に深く感謝の意を表しました。

左から、ジェームズ・オクワッチ氏、小川真澄副社長、小川寛社長、小川航平氏、平山耕一郎専務、ガブリエル・グンバ氏

職人による床の掘削作業(表土のブラックコットンソイル・黒綿土を15cm掘削)

マラム(赤土)を使用した床の埋め戻しと転圧作業

湿気を防ぐためにDPMを敷設

セメントと砂の混合作業(比率1:1、砂一輪車1台分に対しセメント1袋)

仕上がった床

小川工務店のメンバー、職人、郡保健省、CHP、地域住民、家主一家、JICA-NUITMスタッフ