ケニアプロジェクト拠点

ケニアプロジェクト拠点は、熱帯医学研究と教育を現場において実践することを目的に2005年9月、ナイロビのケニア中央医学研究所内に設置された。P2やP3を含む研究設備や研究フィールド4か所(クワレ、ムビタ、キシアン、ナイロビ・ハブ)の整備により、熱帯医学・国際保健の研究基盤を多くの研究者に提供している。2021年度には、基盤的設備整備事業により大幅な研究機器の更新と追加を行い、2022年度から2024年度まで、ケニア中央医学研究所の研究能力強化を目指し JICA技術協力プロジェクトとして専門家を派遣し、(1)若手研究者へのOMICS実験法トレーニングの開催、(2)若手事務職員への研究支援者養成トレーニングの開催、(3)e-ラーニング教材の作成技術の支援を行った。

スタッフ

教授・拠点長
井上真吾
准教授
齊藤信夫
准教授(有期)
玉記雷太
助教
Kwallah Allan Biwott ole
助教
Luvai Elizabeth Ajema Chebichi
助教(有期)
彦根麻由
特任研究員
宮道一千代
事務職員
吉野龍史(ケニア)
事務職員
ブグア溶子(ケニア)
戦略職員
佐藤猛(ケニア)
戦略職員
原志帆(ケニア)
事務補佐員
北浦久美子
研究支援推進員
森かおり








研究活動

  1. 研究活動について
    大型研究資金による研究事業は、これまで、黄熱病やリフトバレー熱に対する迅速診断法の開発と警戒システムの構築を目指したJICA-SATREPS事業(2012-2017)、JSTやAMEDによる顧みられない熱帯病(NTDs)に対する一括抗体価測定による広域監視網の整備に関する事業(2009-2019)を実施してきたが、2023年度からは、JICA-SATREPS事業「住血吸虫症の制圧・排除へ向けた統合的研究開発 (研究代表:濱野真二郎教授)」が開始された。また、2020年から2023年までアジア・アフリカ学術基盤形成事業「グローバルヘルスの改善・向上に資するIoT学術拠点形成に向けた研究」事業によりIT関連の研究も展開した。2024年度から臨床疫学研究強化のため研究者2名(齊藤、彦根)を赴任させ、結核、狂犬病研究を開始した。また、科研費やAMEDの「地球規模保健課題解決促進のための研究事業」でケニアでの結核研究、AMEDの「海外拠点を活用した新興・再興感染症の基礎的な研究」としてザンビアでの狂犬病研究、企業の研究支援金の獲得(シオノギ、大山財団、MSD生命科学財団等)を行っている。
  2. 教育活動について
    2020年度から2024年度まで医歯薬学総合研究科による大学の世界展開力強化事業「プラネタリーヘルスの実現に向けた日ア戦略的共同教育プログラム(PHASE プログラム)」に全面的に協力し、ケニアにおける4つの教育機関と本学(全学)の学生交流を支援した。2022年度から医学部6年生のケニアッタ国立病院での高度臨床実習を支援している。
  3. 社会還元活動について
    JICA草の根技術協力事業(スナノミ防圧事業)の事業をケニア国内で継続している。

最近の主な業績

  1. Hitachi et al. Trop Med Health 2025; 53: 1-9.
  2. Wandera et al. Vaccine 2024; 42: 1-7.
  3. Huang et al. Trop Med Health 2024; 13: 1-12.
  4. Cheruiyot et al. Trop Med Health 2024; 52: 1-11.
  5. Suzuki et al. Trop Med Health 2024; 52: 1-12.

業績一覧