先日、ロンドン衛生熱帯医学校(London School of Hygiene & Tropical Medicine, LSHTM)のKranzer教授が、長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点を訪問されました。

Kranzer教授は、ジンバブエ保健研究ユニット(THRU-Zim)のディレクターとしてジンバブエ、タンザニア、モザンビークで大規模な結核研究を主導するほか、WHOが進める結核の診断・スクリーニングガイドライン策定に携わる国際的専門家であり、当拠点の彦根助教の指導教官でもあります。
今回の訪問では、彦根助教および齊藤准教授が進める肺外結核研究への助言に加え、BSL3実験室で行われている結核菌培養を視察。ケニア拠点で実施されている厳格なバイオセーフティ管理とそのシステムに強い関心を示されました。また、ケニヤッタ国立病院やムガバディ郡病院で現在行われている患者登録の現場を見学され、患者数の多さと調査体制について「アフリカの結核研究として間違いなくトップクラス」と高く評価してくださいました。

今後はロンドン衛生熱帯医学校やヨーロッパの研究グループ、製薬企業などとのネットワークをさらに広げ、新たな国際共同研究へと発展していくことが期待されます。長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点は、これからも世界水準の結核研究を推進していきます。
