感染症を社会的文化的な文脈から捉え直し、新たな学問領域として「感染症の人間学(Humanities of Infectious Diseases)」を創成する。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックを中心として、それに再興感染症や顧みられない熱帯病(NTDs)を加え、ありうるべきネクスト・パンデミックに対して、人文学からの提言を行う。そのために、人文学がイニシアティブをとり、医学・公衆衛生学や社会心理学などの領域と学際的な連携を進め、人間社会と感染症の関係を根本から再考する。研究領域の柱は以下の3点である。(1)感染症が人類社会および現代文明に突きつけている問題群を、人文学を中心に可視化し、言語化する。(2)学際的連携のもと、感染症と「共存」する社会の構想と実践に資するための知の体系を構築する。(3)人文学からの知見を基盤として、感染症に対する社会のレジリエンスを高め、成熟しかつ受容可能な対策を提言する。