熱帯医学ミュージアム
当ミュージアムは熱帯病に関する概説パネルを初めとして、寄生虫、細菌、ウイルス、病原媒介昆虫、危険動物などの標本、 映像資料、書籍、医学史上貴重な資料等を展示・保存している。また、視聴覚コーナーでは、80インチの大画面で、吸血中の蚊の様子ほか、多様なジャンルの動画を見ることができる。蚊の分類と雌雄の分別ができるコーナーも新設し、多くの人が熱帯感染症に対する興味を持ち、また理解が進むことを目指している。
スタッフ
- 館 長
- 飯島渉
- 技術職員
- 荒木一生
- 特任研究員
- 内田寛樹
令和4年度は、前年度に引き続き新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の影響を受け、来館者はかなり減少したままであった(約600名でコロナ以前の半数程度)。そのような状況下での当ミュージアムの主な活動は下記のとおりであった。
- 博物館管理運営:熱帯地域で頻繁に興る疾病に関する約100枚の概説パネル、顕微鏡画像、病態映像、病原体媒介動物の標本や模型、高度安全実験(BSL-4)施設の模型、BSL-4防護服などを展示し、国内外の見学者に対して解説している。対応言語は、日本語、英語、中国語である。
通常の博物館運営に加えて下記の活動も行った。
1) COVID-19に対する感染症対策の観点から、前年に引き続き熱研サマースクールに代え、中高生を主たる対象とするオンラインセミナーを「熱研夏塾2022」として開催した。テーマは「様々な感染症との攻防」とし、4名の若手研究者が発表を行った。当ミュージアムは100名を超える参加者と演者による質疑応答を円滑に進行し好評を得た。
2) 関東の高校から集団での見学依頼があった。その日はまず座学で「熱帯医学ミュージアムへようこそ」と題した講義を30分ほど行い、その後三つのグループに分かれて熱帯医学ミュージアム見学、良順会館の150周年ミュージアム見学、大セミナー室での熱研の紹介ビデオの視聴をそれぞれ各持ち場をローテーションで回り、最後はまた一ヶ所に集合し、終了の挨拶をした後、そこで解散となった。後日、生徒の視野を広げることに大いに役立ったとのお礼のことばを頂戴した。 - IT(Information Technology)環境 維持・管理:5年振りにサーバ及びネットワーク機器などの更新を行い、情報機器を一新した。併せて当研究所のホームページも暗号化し、引き続きサイトの維持管理を行っている。
また、熱帯医学研究所の研究者などから要請される多様なニーズに対応したIT機器の貸し出し体制などの環境整備を図っている。
◎熱帯医学ミュージアム開館時間 平日9時~17時(土日祝日休館)
※館内のパネルは全て日本語表記ですが、タブレット端末による英語及び中国語での閲覧が可能ですので
ご希望の方にはお貸出しします。