熱帯医学ミュージアム

当館は熱帯病に関する概説パネルを初めとして、寄生虫、細菌、ウイルス、病原媒介昆虫、危険動物などの標本、映像資料、書籍、医学史上貴重な資料等を展示・保存している。また、視聴覚コーナーでは、80インチの大画面で、吸血中の蚊の様子などを見ることができる。蚊の分類と雌雄の分別ができるコーナーも新設し、より幅広い年齢層の熱帯感染症に対する興味喚起と理解醸成を目指している。

スタッフ

教授
奥村順子
技術職員
荒木一生
技能補佐員
大淵美里
技能補佐員
谷山沙也加

令和2年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行を受けて緊急事態宣言が発出され(令和2年4月17日~同年5月22日)、その間、感染予防を目的として臨時に休館した。また、その後も多くのイベントがオンライン形式で開催されたことの影響を受け、来館者はかなり減少した。そのような状況下での当室の主な活動は下記のとおりであった。

  • 博物館管理運営:熱帯地域で頻繁に興る疾病に関する約100枚の概説パネル、顕微鏡画像、病態映像、病原体媒介動物の標本や模型、高度安全実験(BSL-4)施設の模型、BSL-4防護服などを展示し、国内外の見学者に対して解説している。対応言語は、日本語、英語、中国語である。
    通常の博物館運営に加えて下記の活動も行った。尚、小学生に対するアフターコロナにおけるライフスキル教育に関しては、令和3年度も継続する予定である。
    1) COVID-19に対する感染症対策の観点から、従来の来場型による熱研サマースクールに代え、中高生を主たる対象とするオンラインセミナーを「熱研夏塾2020」として企画、運営、開催した。また、奥村は同セミナーの座長として100名を超す参加者と演者による質疑応答を円滑に進行し好評を得た。
    2) COVID-19流行は、患者や医療従事者等に対する社会的偏見または差別を生むなど、社会に様々な影響を与えている。この点を鑑み、奥村は小学生高学年を対象とし、アフターコロナにおけるライフスキル教育と題して、感染症全般に関連する基礎を学び、感染症に起因する差別について自ら考えるための教材(暫定版)を長崎大学教育学部および工学部教員らと共同で作成している。令和3年度には、フィードバックを得るためのトライアルを開始し、内容更新の後、デジタル教材化に発展させる予定である。
  • IT(Information Technology)環境 維持・管理:サーバ及びネットワーク機器などの更新を伴うIT環境を強化し、高度なセキュリティ維持に努めている。併せて、当研究所ホームページの情報更新等を含む維持管理を行っている。
    また、熱帯医学研究所の研究者などから要請される多様なニーズに対応したIT機器の貸し出し体制などの環境整備を図っている。
  • 研究部門:奥村は、ラオス人民共和国とギニア共和国を調査フィールドとして、感染症、健康希求行動、栄養など種々の疫学情報を入手し、分野横断的に健康にリスクを及ぼす要因を探っている。併せて,高度安全実験室(BSL-4)を含む施設の管理・運営に関する情報収集を行うなど、長崎大学感染症共同研究拠点の安全管理に関わっている。

   ◎熱帯医学ミュージアム開館時間   平日9時~17時(土日祝日休館)

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   ※館内のパネルは全て日本語表記ですが、タブレット端末による英語及び中国語での閲覧が可能ですので
   ご希望の方にはお貸出しします。

最近の主な業績

  1. Canara et al. BMC Public Health 2020;20(1):e1298.
  2. Okumura et al. J Intl Health 2019;34(1):35-43.
  3. Delamou et al. Lancet Glob Health 2017;5(4):e448-e457.
  4. Camara et al. Trans R Soc Trop Med Hyg 2017;111:22-29.
  5. Delamou et al. BMJ Global Health 2017;2:e000202.

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