研究拠点形成事業(B.アジア・アフリカ学術基盤形成型)アジア・アフリカにおける新興ウイルス感染症研究モデル拠点の形成

プロジェクト概要

新興感染症の多くは人獣共通感染症であり、野生動物からヒトへの病原体の伝播は時としてヒトに重篤な疾患を引き起こし、COVID-19のようにパンデミックを起こすことがあります。21世紀に入ってから出現した新興感染症の大多数はウイルス性であり、主にアジア、アフリカ、南米から出現しています。その為、次なる新興ウイルス感染症出現への備え、そして現在も有効な対策を確立できていない既出のウイルス感染症への対応のためには、アジア、アフリカにおける恒常的かつ持続可能なウイルスサーベイランスシステムの導入による感染症の実態把握と、野生動物等における病原体の網羅的な調査研究を積極的に進めることが重要です。特にウイルス感染症は臨床症状や簡易検査では診断が難しく、実験室検査に基づいた診断が必要であることからこれらに対応する人材の育成も必須です。
本事業では、タイ王国と中部アフリカのガボン共和国において、ヒトと近縁で病原体が種間障壁を越えやすい霊長類、及びヒトの住環境の近くに生息してこれまでも多くの新興感染症の病原体の宿主として報告されている齧歯類を対象としたウイルスの網羅的な調査を現地研究者と実施し、ウイルスの生態と感染症発生の実態を明らかにします。
本課題は長崎大学および相手国側の若手研究者が中心となり推進するものであり、共同研究を通じた若手研究者の交流だけでなく、相手国および本邦でのセミナーや研修を毎年開催することにより、現地で持続的に実施可能なウイルスサーベイランスシステムの確立と現地で自立してそれらを運用できる若手研究者の育成を行います。

お知らせ

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  • ガボン(CERMEL)
  • チュラロンコン大学タイ国立霊長類研究センター
  • 新興感染症学分野
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