理事長挨拶

−理事長就任にあたってのご挨拶−

一般社団法人 日本熱帯医学会理事長 金子修

この度、2021年度日本熱帯医学会理事長に就任いたしました。つきましては微力ではございますが、熱帯医学の発展の一助たるべく誠心誠意努力に努める所存ですので、何卒、一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

現在、COVID-19の世界的大流行により皆様の健康のみならず、社会そのものが大きな影響を受けています。医療や経済を含む多くのインフラが脆弱な熱帯地域の諸国では、先進国よりも影響は深刻です。私の研究対象であるマラリアは近年の対策により死亡者数が減少傾向にありましたが、死亡者が最も多いアフリカではCOVID-19による医療崩壊による死亡者数の再増加が懸念されています。他の全ての「熱帯病」も同様です。熱帯医学会には、COVID-19の流行の様相を世界レベルで明らかにする研究、薬剤・ワクチン・診断法などの開発研究、それらの社会実装に向けた活動など、COVID-19の流行終息に向けた活動を展開されている会員が多数所属しています。本学会は、これらの活動を支援することに加え、COVID-19により多大な影響をうけている「熱帯病」に対する多様な活動もより一層支援していきたいと考えています。

また、狩野繁之前理事長の強い指導力の下で、本学会は一般社団法人として新しくスタートを切り、私はその2代目となります。本学会のさらなる飛躍にも尽力する所存ですが、本学会は極めて多様な領域を対象としておりますので、会員の皆様におかれましても、より一層のご協力をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

(2021年1月29日更新)