JSPS アジア・アフリカ学術基盤形成事業

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   Last Update 2008/11/23
 

研究交流課題 : アフリカにおける「顧みられない病気」の学際的研究


課題名のとおり、この事業を表現するキーワードは三つある。

アフリカ、忘れられた病気、そして学際的研究。

アフリカは言うまでもなくその対象地域を示す。
それは、アフリカこそがいま世界史の中でももっともホットである、という大上段に振りかぶる理由にもよるが、別の至極単純なしかしきわめて実際的な理由にもよる。我々(長崎大学熱帯医学研究所)はいま実際にケニアに活動拠点を設け、常時6,7名の研究者が研究活動を行っている。この事業はその現場で行うということだ。

研究対象としているのは、俗にneglected diseases(忘れ去られ顧みられなくなった病気)と呼ばれる疾患とその周辺にある病気である。
国際社会から見放され、多くの研究者もその研究から離れつつある疾患群なのだが、実は我々は、それらの疾患が、現実世界における隠れた被害の甚大さという点においては無論のこと、研究対象としてもきわめて興味ある対象だと考えている。
アフリカにおける共同研究にふさわしい。

最後のキーワード「学際的研究」は研究のスタイルを表している。
「学際的」という言葉からは最早陳腐な匂いしか感じないと今様の他人(ひと)は言うかもしれない。しかし、異なる学問分野の相互乗り入れの意義が失せてしまったわけではない。否、この学問の縦割り構造の中で、むしろその意義は増大していると考える。
フィールドにおける様々な学問的な謎の解明に立ちはだかる障壁を突破するために、研究者は誰も時には蛸壺から顔を出し、他分野の門前の小僧とならなくてはならない。
学際的研究の意義はそこにある。

Dr.Basura


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