長崎大学熱帯医学研究所臨床感染症学分野・長崎大学病院感染症内科(熱研内科)

医学生・研修医・研究医の皆さんへ

研究医の皆さんへ

臨床研究

熱研内科により国内で進行している臨床研究について説明します。質問があるときや同意を取り下げたい被験者(協力者)の方は、記載している担当者に連絡をしてください。

すべての研究は、参加するかしないかは患者の自由意思で決めることができます。また、参加意思を表明したあとでも随時撤回し、検体の廃棄を求めることができます。拒否したり途中で撤回しても、診療においてなんら不利益を被ることはありません。

(注意;以下の研究はすべて長崎大学および各施設での倫理委員会で承認を得ております。また、文中の費用負担とはこの研究にかかる費用のことであり、通常の医療費を意味するものではありません。)

1.
課題名:成人市中発症肺炎(市中肺炎および医療・介護関連肺炎)における起炎菌および疾病負荷に関する研究
場 所:近畿、中国、四国、長崎、関東の約30施設
対 象:18歳以上で、肺炎の患者さんで培養検査で肺炎球菌が検出された人

本研究の目的

肺炎の患者さんの痰などから検出される肺炎球菌と、患者さんの年齢、性別、病気の詳細について調査・研究し、どのような菌がどの程度肺炎の原因になっているのかを明らかにして、ワクチンなど保健行政の方針に役立てようとするものです。

方 法

● 対象となる患者さん
18歳以上で、当院に来院して肺炎と診断された患者さんで、喀痰などの培養検査で肺炎球菌が検出された方が対象です。
研究に協力している病院は、関東以西の約30カ所です。協力病院の詳細をお知りになりたい場合は下記のお問い合わせ先までご連絡ください。

● 利用する情報
年齢、性別、施設入所の有無、喫煙歴の有無、身体所見、検査結果(血液検査、画像検査)、既往歴、ワクチン接種歴、肺炎治療の経過。検出された肺炎球菌の細菌学的な情報。
本研究で利用する情報について詳細をお知りになりたい場合は下記のお問い合わせ先までご連絡ください。

● 研究方法
収集した肺炎球菌を分類し、ワクチンなどの影響でどのような菌が増えたり減ったりしているのかを明らかにします。
またカルテの情報を用いて、どのような患者さんにどのような肺炎球菌が多いのかを明らかにします。ワクチンの効果についても調べます。

【問い合わせ先】

 研究担当者 森本 浩之輔
 長崎大学熱帯医学研究所 臨床感染症学分野・准教授
 長崎市坂本1丁目12番4号 電話:095 (819) 7842

2.
課題名:結核診断におけるIntracellular cytokine staining の臨床応用の検討
場 所:長崎大学病院、国立病院機構長崎川棚医療センター
対 象:結核または非結核性抗酸菌感染症と診断された人または疑いのある人

本研究の目的

結核は全世界の人口の3分の1が感染しているといわれる、いまだに重要な感染症です。感染拡大予防、早期治療開始のためには迅速かつ正確な診断が必要となります。この研究は結核患者様のリンパ球における免疫反応をIntracellular cytokine staining(以下ICS)という手法を用いて詳細に観察し、一つの結核診断方法として確立していくのが目的です。

方 法

患者様から血液を10ml採取し、ICSを用いて結核菌に対する免疫反応をみます。

副作用と危険性など

提供していただく試料は血液(10ml程度)ですので、通常の診療で行われる範囲のものです。直接の利益や費用負担はありません。

個人情報の保護

本研究において検体のラベル、データの登録には、個人を特定できるような生年月日・イニシャルは使用しません。またデータ処理は特定のコンピューターのみを使用して行います。従って参加される個人の個人情報は守られます。患者様の遺伝子情報を分析することも、取り扱うこともありません。

【問い合わせ先】

 研究担当者 山下 嘉郎
 長崎大学大学院医歯薬総合研究科 臨床熱帯医学
 長崎大学熱帯医学研究所 臨床医学分野
 長崎市坂本1丁目12番4号 電話:095 (819) 7842

3.
課題名:マラリア診断薬の輸入マラリアにおける検討:
    顕微鏡的診断の補助としてのカセット式簡易診断キットの有用性の検討
場 所:長崎大学病院
対 象:マラリア感染が疑われる人

本研究の目的

マラリアは現在我が国でも年間約60名の輸入症例があります。マラリアの診断はギムザ染色という血液の検査が、その手技及び判定には熟練を要し的確な診断を日本のすべての医療機関で行うことは不可能です。カセット式のイムノクロマトを利用した検査キットは、より簡単に診断することができ海外では広く用いられています。しかしながら我が国では症例が少ないことから、あくまで研究用として輸入されているのが現状です。本研究では、マラリアの診断において、これらの検査キットとギムザ染色の併用による有用性について検討するものです。

方 法

臨床上必要と考えられる検査のために採取した血液の一部(それぞれ1/20ml)を用いて、エンテベ マラリアカセット(Laboratorium Hepatika社)Malaria Ag P./Pan (Standard Diagnostics社)で検査します。

副作用と危険性など

ごく少量の採血のみです。マラリア診断の補助として有用ですので、不利益はないものと考えられます。直接の利益や費用負担はありません。

個人情報の保護

本研究では、検体のラベル、データの登録にはイニシャルとID番号のみを使用し、またデータ処理は匿名化して行います。従って参加される個人の個人情報は守られます。患者様の遺伝子情報を分析することも、取り扱うこともありません。

【問い合わせ先】

 研究担当者 宮城 啓、森本 浩之輔
 長崎大学病院感染症内科
 長崎市坂本1丁目7番12号 電話:095 (819) 7384

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〒852−8523 長崎市坂本1丁目12番4号
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