長崎大学熱帯医学研究所臨床感染症学分野・長崎大学病院感染症内科(熱研内科)

教室紹介

教室の歴史

長崎大学熱帯医学研究所 宿主病態解析部門 臨床感染症学分野(熱研内科)は、1942年(昭和17年)にアジアの疾患を研究する目的で長崎医科大学に附設された東亜風土病研究所臨床部門が前身です.1967年(昭和42年)に、長崎大学に附置された熱帯医学研究所(旧風土病研究所)の臨床部門に改組され、熱帯地域の感染症などの諸問題を解決する為の研究に積極的に取り組んできました。現在の診療科は、1967年(昭和42年)長崎大学医学部附属病院に熱帯医学研究所内科(熱研内科)として増設された20床が始まりで、当初は、助教授(科長)1、助手3の半講座でした。1974年(昭和49年)に熱帯医学研究所臨床部門の教授として東北大学より赴任した松本慶蔵現長崎大学名誉教授が、附属病院熱研内科の科長を兼任したことにより、はじめて熱帯医学研究所臨床部門(現在の臨床感染症学分野)と長崎大学医学部附属病院熱研内科(現在の感染症内科)の一致体制が確立されました。

松本教授の時代には、呼吸器疾患と感染症を診療、教育、研究の中心とする教室となり、1994年(平成6年)から永武毅教授に受け継がれました.当時の教室における主な研究テーマとしては、国内では1)呼吸器感染症の起炎菌決定法、感染成立機序、抗菌化学療法論、2)呼吸器感染症の感染伝播様式、3)呼吸器感染症の気道炎症誘導・炎症終息機構、また海外では、1)フィラリアの臨床免疫学的研究、2)トキソプラズマ症やツツガムシ病の血清疫学、3)急性呼吸器感染症の疫学(タイ)、4)小児の急性呼吸器感染症・髄膜炎(バングラデッシュ)、5)HIV/AIDSの日和見感染症(ウガンダ、タイ)、6)デングの血小板減少機序(フィリピン)が挙げられます。

永武教授が2004年(平成16年)5月末に退官し、その後2005年(平成17年)3月有吉紅也教授が就任しました.英国・アフリカ・アジアを拠点として14年間海外でキャリアを積み重ねた新教授就任により、熱研内科には新しい風が吹くことになりました。有吉教授はこれまでの臨床教室の伝統を堅持しつつも、2006年(平成18年)ベトナムで大規模なコホート研究を立ち上げ、教室員が現地に常駐する体制を作るなど、熱研内科は新しい道を歩み始めました。

また、2006年(平成18年)には、我々の教室から続けて二人の新しい教授が誕生しました。大石和徳教授は大阪大学微生物研究所感染症研究センターで、渡邊 浩教授は久留米大学医学部感染医学講座臨床感染医学部門でそれぞれ、ご活躍中です。

有吉教授就任後4年近くが経過し、これまで進めて来た教室の研究が軌道に乗り、成果を挙げつつあります。タイにおけるHIV感染症、ベトナムにおける小児呼吸器感染症、分子生物学的手法を用いた呼吸器感染症病原体同定法の確立、腸チフスワクチンの臨床研究、アフリカにおけるマラリア、フィリピンにおけるデング熱、そして以前より呼吸器病研究の柱であった呼吸器感染症と免疫、炎症終息など、我々はこれからも「臨床に還元できる研究」を継続していきたいと考えます。

この4年間、わが教室には実に様々な医師がやってきました。いまや熱研内科は全国区です。新入局員の出身地は北海道から沖縄まで多岐にわたります。感染症、呼吸器はもちろんのこと、小児科など、に限らず他にも様々な専門分野をめざす医師が集まって来ています。国内でも海外でも通用する医師を育てる教室として、よりよいシステムを確立し、診療・教育面にも、ますます力を入れて行きたいと考えています。
我々は、西洋医学発祥の地であるこの長崎に、ふたたび若い力を集結させ、彼らを全国へそして世界へ送り出す拠点として貢献できればと思っております。

熱研内科はこれからも、熱帯医学・呼吸器・感染症を3本柱として、より質の高い診療、研究、教育のできる教室をめざしてまいります。

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