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2007年9月

カンダブ(Kadavu)での調査


大洋州予防接種事業強化プロジェクトの目標に、「プロジェクト終了までに、全ての国および地域がワクチン廃棄率を正確に報告かつ活用する」というものがあり、 その目標達成の一環で2007年9月、森田教授がフィジー国を訪問し、フィージー東部のカンダブ島にてワクチン廃棄率調査および予防接種実態調査を行いました。 フィジーでは2006年にペンタバレンテという5種混合ワクチンを導入しました。同ワクチンは1回の注射で5種類の疾病に対する 免疫を付与できる便利なワクチンであり、フィジーは大洋州諸島地域で同ワクチンを導入した最初の国です。様々な利点がある反面、同ワクチンは1ドース(一回の予防接種量)あたりの単価が高く(約4USドル)、 フィジー国保健省が同ワクチンによる定期接種を制度として根付かせるには未開封ワクチンの廃棄を減らすことが重要です。そのために、まずワクチン廃棄率に関する地域別の正確な現状データを 収集する目的で、森田教授とプロジェクトの日本人専門家およびフィジー国保健省の予防接種担当看護師が今回カンダブ島のヘルスセンター等保健医療施設5ケ所を訪問することになりました。 今回のフィールド調査の結果、ワクチンの在庫管理、ワクチンの温度管理、霜取りやクリーニング等コールドチェーンの予防的保守管理、使用済み注射器の処理方法に課題があることが分かり、 これらの克服の重要性をプロジェクトとフィジー国双方が再認識しました。

 

関連サイト

World Health Organization Regional Office for the Western Pacific
Focus: Expanded programme on immunization

JICA-国際協力機構

外務省-フィジー諸島共和国情報

 
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Institute of tropical medicine,
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