アライアンスコーディネーター(熱研産学連携室)

 

概 要

長崎大学は、大阪市に本社を置く塩野義製薬株式会社とマラリアを中心とした感染症分野における包括的連携協定を締結した(2019年2月28日付)。本協定に基づき、同年4月1日に熱帯医学研究所内に「シオノギグローバル感染症連携部門 (Shionogi Global Infectious Diseases Division: SHINE)」が設置された。当部門の目的は、マラリアの生活環および宿主側の防御機構の解明など、マラリアの予防、診断および治療に必要な研究に取り組み、その知見を基に革新的なTarget Product Profile を満たす治療薬やワクチンの創製を目指すことにある。
マラリアは、エイズ、結核と並ぶ世界三大感染症の一つであり、現状では、予防ワクチンの有効性は十分とは言えず、昨今、既存の治療薬に耐性を示す原虫が増加してきていることから、マラリアの脅威は世界的に深刻視されている。
当部門は、4つの研究分野(細胞環境構築学、分子感染ダイナミックス解析、免疫病態制御学および創薬探索研究)とアライアンスマネージメントから構成されており、長崎大学、塩野義製薬のメンバーによるガバナンス運営と双方のアライアンスマネージャーによる調整を図りながら連携を進めている。
また、単に2者間の連携に留まらず、国内外のマラリア研究産学連携を推進することにより、新たなオープンイノベーション拠点の核となってマラリアの撲滅を目指した新たな予防・治療法を確立することを目標としている。