熱研生物資源室よりトピックスをお届けします

検査材料中のシャルコ・ライデン結晶は、何を伝えている?!
== 赤痢アメーバ感染を疑ってくださ~い!! ==


 下の画像3枚をご覧ください。

 当室に検査依頼があった症例ですが、3枚とも、それぞれ異なる赤痢アメーバ原虫感染者の検査材料(生の糞便、大腸潰瘍部の病理標本,生の肝膿瘍)からの画像です。
 この患者さんたちには、培養、血清、遺伝子(PCR)などの別の診断方法も実施し、アメーバ赤痢と確定診断しています。
 どの画像にも、シャルコ・ライデン結晶を観察できます。
 アメーバ赤痢患者の検体には、シャルコ・ライデン結晶が観察される,と,古い洋書の教科書に記載されていますし,国内でもその報告があります。
 ただし、赤痢アメーバ原虫感染者の検査材料にいつもシャルコ・ライデン結晶が 観察できるわけではありませんので、逆に「シャルコ・ライデン結晶を観察しないから、アメーバ赤痢ではない」とはなりません。
 当室は、原虫感染症の検査診断を請け負っていますので、原虫感染症とシャルコ・ライデン結晶との関連について述べましたが、教科書には、シャルコ・ライデン結晶はアレルギー疾患や寄生虫感染症において増加する好酸球に由来し、気管支喘息、好酸球性肺炎の喀痰中にも観察できる、とありますので、アメーバ赤痢だけに特有の検出物ではありません。
 
 赤痢アメーバ原虫感染者の検査材料中に、シャルコ・ライデン結晶を観察されたご経験のある方は当室までご一報ください。
メールアドレス protozoa○tm.nagasaki-u.ac.jp ○を@に変えてお送りください。

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