熱研生物資源室よりトピックスをお届けします

ネズミ・マラリア原虫の鞭毛放出・出現率と、そのときの原虫濃度とには関連がある?!
== あるようだ!! ==


 当室で、P. yoelii 17XL株をマウスに接種し、原虫血症確認後、マウス尾端からの末梢血1滴をグラス・スライドに載せ、顕微鏡下で観察したところ、50%を越えるような原虫濃度よりも、もっと低い濃度のときの方が鞭毛放出を顕微鏡下のあちこちで観察しました。



 また、原虫濃度を違えて、ハマダラカ(A. stephensi)に吸血させ、その後,中腸内に形成されるオーシスト密度を比較したところ、原虫濃度が高い場合の方がよかれ、と期待したのですが、それに反して、高い原虫濃度のオーシスト形成率は、低い原虫濃度の場合に比べて、かえって、低くなりました。
 したがって、蚊体内のオーシスト形成率を高めたい場合は、マウスの原虫血症濃度が高くならない(経験的に20%まで)うちに吸血させるのが一つのコツでしょう。
 ところで、ハマダラカは、異物を認識してか、中腸内に褐色~黒色色素を形成することがあります。こうなりますと、オーシスト形成が阻害されました。
 
ネズミ・マラリア原虫の鞭毛放出・出現率とハマダラカ体内でのオーシスト形成率に何らかの関連性を経験された方は、当室へご一報ください。
メールアドレス protozoa○tm.nagasaki-u.ac.jp ○を@に変えてお送りください。

次の図は、多数のオーシストが中腸内に形成された場合です。