NBRCの取り組み

ネグレリア症アカントアメーバ症アメーバ赤痢マラリアアフリカ睡眠病シャガス病カラザール皮膚リーシュマニア症ジアルジア症クリプトスポリジウム症トキソプラズマ症トリコモナス症イソスポーラ症サイクロスポーラ症肉胞子虫症バランチジウム症微胞子虫症ブラストシスチス症などの感染症を引き起こすのはみな原虫ですが、その中でも、昆虫によって媒介されるのは、昆虫体内と哺乳動物体内とで異なる環境に適応するために、原虫のライフ・サイクルは複雑です。発育ステージによって培養法がそれぞれ異なりますが、当室では、利用者のリクエストに沿った発育ステージを準備し,提供します。

 最近、研究機関は生きた病原体をそのまま受け入れることを制限しているため、培養増殖後に製品化して提供するケースが増えてきました。原虫リソースの収集・保存・提供のためには、原虫生物学、原虫感染症学、原虫培養法、核酸取り扱い等広汎な知識と技術が必要となっています。

 熱帯医学研究所では,原虫感染症と病原性原虫の研究と教育の支援を目的に,ナショナル・バイオ-リソース・プロジェクト(NBRP)発足以来,千葉大学を代表機関とする《NBRP病原微生物》の中で,「病原性原虫」を15年間担当しました.この間,本研究所の原虫学分野が第Ⅰ期の5年間,熱研附属熱帯性病原体感染動物実験施設が第Ⅱ期の5年間,免疫遺伝学分野が第Ⅲ期前半の3年間をそれぞれ兼務で受け持ちましたが,平成27年度(第Ⅲ期後半)から,本研究所直下のプロジェクト業務の一つとして取り組むことになり,《熱研生物資源室〔 英語表記 NEKKEN Bio-Resource Center)NBRC》の看板を掲げました.
平成27年度 NBRC の実績は、オンラインによる原虫株情報公開数は111件、寄託も含めた収集数33株、累積保存数780株、提供数70株、標準基準株保有数45でした。

 NBRP は文部科学省の委託事業として,平成14年度に発足し,平成21年度からは補助事業として継続されてきたが,日本医療研究開発機構(AMED)の創設を受けて,平成27年度より新法人 AMED の補助事業とし実施されている.
研究材料としての遺伝子材料等およびそれらの情報も含めて,動物・植物・微生物・細胞や組織などのバイオリソースはきわめて広範な研究者に利用され,ライフサイエンス分野の研究の発展に資する重要な研究基盤である.国は,長期的な視点から,ライフサイエンス研究の国際的優位性を確保するとともに,研究の効果的・効率的な推進をはかるため,基盤の整備をおこなう必要があり,平成28年度から開始した第5期科学技術気温計画においても「生物遺伝資源(バイオリソース)」については「幅広い研究開発活動や経済・社会活動を安定的かつ効果的に促進するために不可欠なデータベースは計量標準,生物遺伝資源等の知的基盤について公的研究機関を実施機関として戦略的・体系的に整備する.」とされている.したがって,バイオリソース事業の公的研究基盤を整備・継続することの重要性は引き続き高いと言えます.


NBRCでは Helminthの虫卵 (フォルマリン固定済 Ascaris lumbricoidesTrichuris trichiura) 提供のご相談にも応じます。
画像をクリックしますと,拡大します.