複数感染症の一括診断技術を用いた多種感染症の広域監視網と感染症対策基盤の構築プロジェクト

平成21年度科学技術戦略推進費「アジア・アフリカ科学技術協力の戦略的推進」事業のプロジェクト『アフリカにおける「顧みられない熱帯病(NTD)」対策に資する多重感染症の一括診断法の開発』をPhaseIと称し、今回のプロジェクトを後継事業の位置づけと考え、PhaseIIと呼んでいます。

PhaseIは、途上国を中心に蔓延する「顧みられない熱帯病(NTD)」や感染症(一部複数、重複して感染が発生している)を一度の操作で、複数一括して調べる事が出来ないだろうか?というシンプルな疑問に端を発し、開発を目指したプロジェクトです。このプロジェクトでは、multiplexという技術を用いて、これまで不明であった熱帯病流行の状況の把握が可能な技術の開発をおこなってきました。現時点で、11種類の病原体抗原に対して、一括に抗体価を測定することが可能となっています。

PhaseIIでは、PhaseIで培った技術をケニアの研究拠点に移植し、ケニア国内で分子生物学的研究開発を行えるように整備すると共に、対象の病原体も増やし、網羅的監視網の整備や学校保健を基盤とした村落レベルでの統合的啓発活動による対策の展開をおこなう予定です。これにより、貧困層に蔓延る感染症の根本的解決に向けての検討を行うことにしています。

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