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国際健康開発研究科長
門司 和彦

本研究科は、発展途上国の現場で、現地の人々と共に、現地の健康状態の改善・健康増進に直接的に貢献する人材を育成することを目的とします。育成する人材像は、高い教養と深い思索力をもち、地域の人々と共感し、実務ができ、自ら調査・研究能力を備え、他の分野の専門家と協力して課題に取り組む行動力がある「高度専門職業人」です。このようなグローバルヘルス人材は世界で不足しており、特に大規模な公衆衛生大学院や熱帯医学校がない日本ではこの分野の人材を十分に輩出してきませんでした。

本研究科の名称である、「国際健康開発」は国際保健学の科学的・経験的・思想的知見を理解したうえで、発展途上国の病苦や不健康、不衛生を実際に改善し、人々の安寧well-beingに貢献する「実践」を意識したものです。そのためには、衛生・公衆衛生学の知識以外にも、地域の自然環境や、政治、経済、社会、文化、歴史への洞察力が必要です。この方針のもと、本研究科は多くの学問領域の協力を得て2008年に独立研究科として設立され、今年4月、7期生を迎えました。

カリキュラムの特徴は、1年次の短期海外フィールド研修と2年次に8ヶ月の海外長期研修が全員に課せられていることです。海外長期研修では5ヶ月のインターンシップによる実務経験と3ヶ月の修士論文研究を行います。この研修を通し、発展途上国の人々の生活に接し、生活のなかの健康問題を知り、考えることが卒業生の将来にとって決定的に重要です。将来、どこで働くことになるにせよ、途上国の人々と共に暮らし、考えた日々を原点として忘れず、その上で自らの本望を全うすることを期待します。幸いにもこれまでの卒業生はそのような精神をもって社会で活躍したり、研究を継続してくれています。

来年2015年、本研究科は、医歯薬学総合研究科熱帯医学専攻(修士)とともに、「熱帯医学・グローバルヘルス研究科 グローバルヘルス専攻」として生まれ変わる予定です。秋(10月)入学で、教育はすべて英語化され、さらにパワーアップしたグローバルヘルス人材を育成します。グローバル専攻科には、国際健康開発コース(10名)、ヘルスイノベーションコース(5名)、熱帯医学コース(12名)が設置される予定です。ロンドン大学衛生・熱帯医学校との連携により、世界レベルの教育を実施し、教育と実践と研究を統合させた発展を目指します。グローバリゼーションによってかえって複雑化・多様化するグローバルヘルスを根底的に改善していくには、それぞれの専門性を磨きつつ、統合的教育を展開することが不可欠なのです。

これは、学生にとっても教員にとってもチャレンジングなことですが、日本人学生と留学生がともに十分に教育を吸収できるように、補習やコーチング体制を整えて、きめ細かい教育・人材育成に努めます。それを可能にする海外経験豊富で有能で熱心な教育スタッフが揃っています。

修士課程は、多様な学問、科学知識、実社会に触れ、吸収する時期です。学友とともに集中して勉学に勤しむ2年間は、人生のなかでも特に充実した時間です。その充実感を体験し、未来の社会の有為な人材に育っていってくれることを希望して止みません。