★どうして蚊を研究するのか?(蚊の研究の重要性)

日本において蚊は、不快害虫としての側面が強いのですが、マラリア、デング熱、フィラリア、日本脳炎等人命を脅かす様々な疾病を媒介していることから医学的研究対象として重要視されています。蚊媒介性疾患の中でもマラリアは、世界最大の感染症と言われています。医学的見地からマラリア対策を打ち立てる場合、マラリアワクチン開発にも各研究者が凌ぎを削っていますが、貧困国では未だマラリア媒介蚊対策が最も現実的なようです。かつてナポレオンは南方侵略に際し、『マラリアを征服するものは、アフリカを征服する』と言ったそうですが、理論的には、『蚊を制するものは、マラリアをも制する』はずだと考えられています。しかし、蚊への興味は医学的見地のみにはとどまりません。通常は吸血している所をパシッとやられてつぶされてしまうのでわかりませんが、顕微鏡下の蚊はメタリックブルー、シルバー、赤や黄色などの鱗片に覆われて非常にきれいです。もう少し大きければブローチにしてしまおうかというくらいです。また、大昔に琥珀に閉じこめられた蚊を研究することはロマンをかきたてられます。琥珀中の蚊体内の血液からDNAを採取し、恐竜をよみがえらせる話の映画ジュラシックパークはまだ記憶に新しいのではないでしょうか?