世界で重要視されている蚊の種類とその特徴

マラリア原虫を媒介するハマダラカ(400種近く存在し、うち50種以上がマラリア媒介種)は、世界102カ国で毎年2億人にマラリア原虫を感染させ、毎年400万人を死亡させており、医学的研究対象として重要視されています。ハマダラカは広い豊富な水源に発生するので、熱帯多雨地帯とその周辺の草原、農作地帯がマラリア発生地となります。この種の蚊は、羽に白黒の班紋を持つことと、物にとまるとき(人体への吸血の際)尻を上げて斜めに釘を刺したような姿勢に見えることが特徴とされています(右写真参考)。日本を含むアジアで重要なハマダラカとして、シナハマダラカ、コガタハマダラカAnopheles dirus複合種、アフリカ大陸ではガンビエハマダラカ(右写真)複合種等の種類が知られています。近年、デング及びデング出血熱が新興及び再新興感染症として世界50カ国で流行していることから、デングウイルスを媒介するネッタイシマカヒトスジシマカには特に注目が集まっています。ハマダラカと違って、物に止まるときお腹と壁面は平行になっています。交通機関の発達により媒介蚊の分布が拡大していることやこれら媒介蚊が人的環境に適応していることもあり、形態、生態、薬剤抵抗性及び遺伝子レベルでの研究の蓄積が急務です。他にはフィラリア症を媒介するアカイエカ、日本脳炎を媒介するコガタアカイエカ等が重要です。

翅と足に白黒の斑紋をもっています.体長約6ミリ.
吸血中のガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)

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