今回は幸運にも、「野口英世アフリカ賞」第一回受賞者のグリーンウッド教授(医学研究分野)とウェレ教授(医療活動分野)の出席を得る了解を得た。
ナイロビで開催される
「野口英世アフリカ賞受賞記念講演会(11月28日:ナイロビ大学タイファホール)」
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での講演の機会に、前日にも時間を割いていただいてこのセミナーへ出席するようお願いしたのだ。
お二人の専門は、グリーンウッド教授の生物医学的研究に対してウェレ教授は草の根における社会的活動、と非常に遠く、一見微塵の接点も見られないものである。
しかし、これらこそ「現場における研究」の実行にとっては不可欠なもの。
このお二人のかけ離れた専門性を最大限に生かさない手はない。本年度のセミナーの目的は、「やまい」に対する多角的アプローチに基づく研究を紹介し合い経験を相互交換すること、とした。
経験はそれぞれの研究者の世界観に裏打ちされたものとして紹介されるだろう。
従ってそれを交換することにより「やまい」に対する多角的アプローチの存在と意義を理解することができるはずである。
さらに、そのことによって、異なる研究分野を多角的に視野に入れた「顧みられない熱帯病」に関する新たな研究のアイデアを得ることができるかも知れない。
これまでにない学際的研究への突破口を開くことができるかもしれない。
ウェレ教授とグリ-ンウッド教授のコメントが、時には魂を揺さぶり、また時には厳しい批判となって、参加者を勇気付けることを期待する。
長崎大学ナイロビ拠点 嶋田雅暁
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