研究活動の概要

 熱帯医学研究所では,平成11年に策定された総合目標=熱研の使命に基づき,広く熱帯医学に関する基礎的,実際的研究を実施している。熱帯病として重要な感染症を中心に,その診断,治療,予防などを目指した研究である。
 
研究領域は大きく三部門に編成され,主にウイルス,細菌,原虫,寄生虫などの病原体の側面から研究する病原体解析部門,人間で起こる生体反応,病態生理の側面から研究する宿主病態解析部門,これら病原体と人間が接する熱帯環境を自然・社会の側面から研究する環境医学部門が協力関係を保ちつつ研究を続けている。実験室での緻密な研究から,東南アジア,アフリカ,中南米などでの現地調査まで,内容は多岐にわたる。国内の共同利用研究活動に加えて,世界保健機関(WHO),外務省,国際協力事業団(JICA)などの要請による熱帯現地での研究や技術協力,海外の大学・機関との学術協定による共同研究も成果をあげている。
  これらの業績は国内外の専門誌や当研究所の機関誌“Tropical Medicine”に発表され,その概要は当研究所の年次要覧に記載されている。

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