病原体解析部門
分子構造解析分野

 本研究分野は日本脳炎(JE),デング熱(DF)/デング出血熱(DHF)など蚊媒介性フラビウイルス,及びC型肝炎ウイルスの基礎的・応用的研究を行なっている。

蚊媒介性フラビウイルスのアウトブレイクに対する現地調査
 日本国際協力事業団(JICA)の依頼により,1998年9月〜1999年3月マレイシアで発生したニパウイルス脳炎に関する現地調査を行ない,厚生省の依頼により,1999年夏ニューヨークで発生した西ナイルウイルス脳炎に関する現地調査を行なった。

JE及びデングウイルス遺伝子の構造と機能の解析
 ウイルス遺伝子の塩基配列解析,遺伝子発現,及びLong PCR法を応用して,ウイルスの分子疫学的研究,ウイルス中和抗原エピトープの解析,ウイルス非構造蛋白質の生物活性,及び発病機構に係るウイルス病原性遺伝子の解析を行なっている。

フラビウイルス迅速診断法の開発
 PCR法によるウイルス遺伝子の検出と同定法,ウイルス感染細胞培養液を用いた診断用抗原の作製と,IgM抗体検出法の簡便化を研究している。

WHO協力センターとしての活動
 1993年11月23日付けのWHO西太平洋地域事務局(WPRO)前局長San Tae Han博士の書簡により,当研究分野(当時のウイルス学部門)は,熱帯性ウイルス病の資料と研究のためのWHO協力センターに指定された。1994年8月9日,長崎大学医学部構内ポンペ会館においてHan博士を含む約120名の来賓出席のもとに開所式典が挙行され,8月15日までWHO主催のデングと日本脳炎の疫学と実験室内診断に関する研究会が開催された。同センターの業務内容として,ベトナム,フィジー,フィリピンから各1名の研修生を受け入れ,WHO短期コンサルタントを出張させた他,森田公一講師が1995年5月16日から1998年5月15日まで,WHO−WPRO伝染病担当課長として派遣された。1999年10月15日付けのWHO−WPRO現局長 尾身 茂 博士からの書簡により,本分野のWHO協力センターとしての指定は2003年9月23日まで延長された。



教   授 五十嵐   章
講   師 森 田 公 一
助   手 長 谷 部 太
外国人研究員(COE) Maria del Carmen Parquet
研究支援推進員 上 野 寿 子
研究支援推進員 永 田   睦
技能補佐員 城 台 和 美
大学院学生 Afjal Hossain Khan
大学院学生 周   紅 波
大学院学生 Edward Gitau Mathenge
論博研究生 Paresh Sumatilal Shah

 

im00009.jpg組換えDNA実験室(P2レベル)

im00010.jpgWHOワークショップ

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