本施設は,熱帯医学領域で取り扱う病原体の,感染に関する研究に必要な動物実験,および病原体(株)の動物による継代保存などを行う目的で,昭和52年度に新築,昭和54年度から省令施設となった。昭和62年度には3階部分が増築された。感染動物飼育室7,感染実験室2,中間宿主と媒介昆虫飼育室の各1室,組換えDNAを用いた動物実験が可能な,P3レベル感染実験室と飼育室を有する。施設内はすべて陰圧に保たれ,排気はすべてHEPAフィルターによる濾過を行って,病原体の室内からの拡散を阻止している。使用水は,塩素消毒を行った後に排水される。飼育されている動物はマウス,ハムスター,ラット,スナネズミ,ウサギ,及び貝である。動物の飼育管理と実験は,長崎大学動物実験指針に沿って行われている。ウイルス,細菌,原虫,寄生虫,感染生化学,環境生理および臨床の各分野が本施設を利用している。平成11年度の利用者数は延べ4,508人,飼育動物の延べ数は,698,565個体であった。
施設長(併任)教 授 |
中 村 三千男 |
助 手 |
宇都宮 明 剛 |
スナネズミ(ジャード)
目次へ