熱帯感染症研究センター

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センターは,熱帯医学資料室(昭和49年度設置)を前身とし,熱帯病資料情報センターへの改組を経て,平成13年4月新設された。センターの目的は,熱帯感染症に関する資料・情報を収集,整理,保存,解析及び提供するとともに,熱帯感染症の流行に関与する複合要因の解析と予防制圧に資する研究を行うことである。  長年にわたって収集,整理,保存してきた熱帯医学に関する「資料」は,研究者,大学生,高校生,一般市民に公開している。現在までに収集,作製した資料は,熱帯病の病原体,熱帯病を媒介する病害動物の標本,熱帯病の病理組織標本をはじめ,図書,地図,雑誌,パンフレット,映画フィルム,ビデオテープ,スライド,写真,展示パネルなど数千点を数える。主要な展示物は,世界保健機関が指定する主要熱帯病(マラリア,住血吸虫,フィラリア,トリパノソーマ,リーシュマニア),下痢症,急性呼吸器感染症,エイズ関連疾患(カポジ肉腫),危険動物(ヘビ,サソリ,ハチ,毒貝),疾病媒介昆虫等である。近年では資料のデジタル化とデータベース化を推進し,インターネットによる「情報」公開も行っている。センターは研究所と市民の間のリエゾン窓口として,熱帯病に関する研究や学校教育,社会教育に活用されることを望んでいる。

熱帯感染症の流行は,熱帯地特有の自然条件から社会経済的条件まで,複雑な要因が絡み合って起こる。センターはその研究活動として,新しい生態学的・疫学的・情報学的方法論を用いて,この複合要因を世界的な規模で的確に解析する。その成果は,途上国における熱帯感染症の流行予測や予防制圧計画に還元し,国内外の熱帯感染症・寄生虫症対策の推進に貢献する。その目的に沿って現在,熱帯感染症伝搬における人間行動の役割の研究(アフリカ),熱帯感染症における病原体及びベクターの生態学的生物学的研究(ツツガムシ)などを行っている。

 センター長 嶋 田 雅 曉
 (併)教授 
 助教授   鈴 木   博
 助手    安 高 雄 二
 研究支援
 推進員   小 山 寿 文
 研究支援  
 推進員   山 口 千 賀
 技能補佐員 須 田 清 美
 大学院生  木 須 友 子