環境医学部門 生物環境分野

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本分野は,室内実験と共に野外調査を重視しており,環境の分析から昆虫媒介性疾患の発生要因を多角的に研究する。媒介昆虫防除では環境と調和的な戦略の確立をめざす。

研究活動

1.マラリア媒介蚊の生理・生態

石垣島を含む東南アジアの数カ所で,主要マラリア媒介蚊の長期定点調査を実施している。幼虫発生水域の性状や水質,成虫ハビタートの植生,生息環境に対する人為的インパクト等の時空的変化と,蚊発生量,吸血嗜好性,生存率等との関係を解析中である。環境の評価にはGIS/RSの導入も始めた。また,室内実験も加え地理的変異の形態,生理,遺伝的な評価をすすめている。

2.デング熱媒介蚊の生態と防除戦略

デング・デング出血熱の流行予測と流行沈静化には媒介蚊侵淫度の正確な推定が不可欠である。石垣島と東南アジアで産卵トラップによる媒介蚊モニタリング,記号放逐再捕獲法による個体群パラメター推定等を実施中である。室内実験では系統間差異も検証してきた。ネッタイシマカとヒトスジシマカの吸血に係る行動習性の比較と行動に影響を与える環境の解析,ネッタイシマカの体色変異とフィットネス,無人島におけるヒトスジシマカの動態なども新たな研究課題として開始された。

実体顕微鏡による蚊の観察

3.有効な媒介蚊防除をめざす基礎研究

媒介蚊に対する捕食性ミジンコによる生物学的防除の有効性を室内基礎実験を通して評価しつつある。

また各種殺虫剤に対する媒介蚊の抵抗性発達の遺伝的背景を生化学的手法により解析しつつある。

 教   授  高 木 正 洋
 講   師  津 田 良 夫
 助   手  都 野 展 子
 技能補佐員  浦 川 恵美子
 大学院生   比 嘉 由起子
 大学院生   ロナルド・E・
        モラレス
 大学院生   アマディ・ディエン
 大学院生   佐 藤 朝 光
 大学院生   長谷川 麻衣子
 論博研究生  ワナパ・スウォン
        カード
 研究生    武 居 敦 英

蚊を採集するためのラムプトラップ