教授メッセージ2018年

● 1月のメッセージ

長崎大学とロンドン大学衛生・熱帯医学大学院の国際連携グローバルヘルス専攻
(ジョイントPhDプログラム)

ジョイントPhDプログラムのホームページが、ついに公開された。
https://lshtm.ac.uk/study/research/nagasaki-lshtm-phd

学生は、新たにできたホームページのResearch topicsページにアップされた25件程度あるジョイントリサーチプロジェクトのなかから、第二希望までを自らの博士プロジェクトとして選択し申請する。そして、申請した学生とプロジェクトの組み合わせから、ベストマッチ(5~9組)を両大学の教官で構成される選考委員会で公正に選ぶものだ。学生は、入学と同時に両大学の正規の学生として登録され、両大学に最低6か月は滞在することが条件となる。プロジェクトはすべてロンドン大学衛生熱帯医学大学院(LSHTM)と長崎大学の共同研究であり、両大学の教員が共同で学生を指導する。よって、学費は両大学の半額となる。修士課程を修了していることが前提であり授業はない。純粋に内容の濃い英国スタンダードの研究成果を出して、一冊のテーシスとしてまとめ上げることが卒業の条件だ。

昨年12月11日、Piot先生と河野学長がLSHTMの荘厳な図書館の一室Bernard roomで、長崎大学とLSHTMとのジョイントPhDに関して具体的な約束事が記述された学術協定書へサインされた。その瞬間、私は感無量で、自然に笑っていた。

Piot先生が長崎を初めて訪れたのは2012年11月、それから半年後に、シンガポールで再会したPiot先生から、これから始まる両大学の一般的な学術協力に関する協定書へサインをしていただいているとき、「こんなのサインするのは、簡単なんだよね・・・」とつぶやいてらっしゃった。その意味を痛感した5年間だった。

“大変なのは、何かを実現させること”

ゴール・目的は何かと聞かれたら、それは、ひとつ「日本は、今よりもっとグローバルヘルスで活躍できる」、「長崎大学とLSHTMとの戦略的パートナーシップが、そのセンター(COE)として原動力になる」。その一点を共通認識として、Piot先生は、長崎大学をLSHTMの戦略的パートナーと位置づけし、熱帯医学・グローバルヘルス研究科の設立に向けて、様々な支援をしてくださった。しかし、これまでに出来上がったものは、修士レベルの教育体制であり、やはり国際級の博士レベルの教育・研究体制にまで発展しなければ、世界へのインパクトはまだまだ弱い。

Piot先生から、このジョイントPhDについて提案を受けたのは2015年4月のことだった。100年以上のLSHTMの歴史の中で、システムの異なる外国の大学との間でジョイントPhDは前例がない。文科省にとっても、日本の地方大学が世界のトップの大学とジョイントPhDを実現させた前例はない。最初は、ロンドン側や長崎側にも反発が大きかった中で、スタートするまで、あと数年はかかると思っていた。先月の協定書にサインされた後も、次々とそれまで気づかなかった課題がでてきて、ホームページが公開されるのを確認するまでは、正直信じられなかった。

走り続けてきた5年間、教室のみんなをはじめ、周りの皆さんに、本当に迷惑をかけた。励ましサポートしてくださった本当に多くの(長崎大学やロンドン大学のスタッフのみならず、日英政府関係者の)皆さんに感謝、感謝、感謝。

2018年1月22日


調印式 2017年12月11日LSHTM図書館にて

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