協力施設・臨床協力病院

国立国際医療センターに出向して

2009/6/2
長崎大学 熱帯医学研究所
臨床医学分野COE研究員
氏家無限

2009年の5月より、長崎大学の熱帯医学研究所から国立国際医療センターの国際疾病センター(DCC) へ出向し、勉強させていただいています。

私は国際保健や熱帯感染症に興味を持ち、初期研修終了後には長崎大学大学院で熱帯医学修士を学びました。その後引き続き熱研内科で、国内臨床における呼吸器疾患・感染症疾患を、海外における熱帯感染症やそれに関連した渡航医学を学ばせていただきました。

これまでの研究活動などを通して海外で目にしてきた熱帯感染症を、臨床の現場で治療したい、学びたいという気持ちが強くありました。しかし、実際に国内で目にすることができる熱帯感染症(輸入感染症)の症例数は少なく、海外に渡航する人が多い大都市に集中する傾向があります。また稀な疾患を見落とさずにきちんと診断して治療を行うには、豊富な経験と知識に加えて、診断に必要なツールや治療のための薬剤が必要とされます。

そういった私の希望や条件を全て叶えてくれるのが、ここ国際疾病センターでした。国際疾病センターでは、渡航前の相談や診断書作成、ワクチンの接種はもちろん、渡航後に問題となった発熱や下痢など全ての体調不良に対して、マラリアや腸チフス等の輸入感染症を視野に入れて診療を行うなど、年間約2000人の海外渡航者に総合的な医療サービスを提供しています。そのような環境で臨床診療に関わると共に、この時期には世界中の関心を集めた新型インフルエンザに対して、特定感染症指定医療機関として感染症対策指針の作成過程に関わらせていただいたり、特定感染症の対応までを想定した特別な診察室で、新型インフルエンザが疑わる症例の診療にも参加させていただいたりしています。これらの経験を通して、緊張感を持ちながらも本当に楽しく有意義な時間を過ごしています。

国際疾病センターで経験することができた豊富な症例は、長崎の当教室とも情報を共有するため、定期的に症例のレポートを送り、ディスカッションを行っています。今後は合同でのテレビカンファレンス等の取組みを通じて、地域を超えた学術交流をはかり、熱帯医学を臨床から支える活動の一助となることができたらと考えています。

最後になりましたが、このような素晴らしい環境で学ぶ機会を与えていただいた、国際疾病センターの工藤宏一郎センター長、当教室の有吉紅也教授、並びにDCCや熱研内科の皆様に、この場を借りて感謝を申し上げ、国際疾病センターからの報告とさせていただきます。

DCC診察室での診療の様子

 

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