熱帯医学からグローバルヘルスへ

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大会長の挨拶

ようこそ長崎へ

第54回大会長の大役を仰せつかりました平山謙二です。

熱帯医学会は日本医学会の構成学会の一つであり、50年以上の長い歴史を持つ由緒正しい学会であります。学会員は650名あまりと大きくはありませんが、PubMed Central 掲載の Tropical Medicine and Health を年4号発刊し、年次大会も活発に開かれております。

熱帯医学会の強みは何と言っても途上国を中心に流行する熱帯あるいは新興感染症の制御を目的とした研究だと思います。しかしそれ以外にも、熱帯地域や貧困地域住民の健康を阻害する種々の問題(栄養不良、母子保健福祉、自然破壊、温暖化、気候変動、生活習慣病)が研究の対象となっています。

今年の大会では、テーマを「熱帯医学からグローバルヘルスへ」と題し、本学会あるいは熱帯医学研究者の活動が、今までの上から目線の国際貢献というものから、南北の立場を越えた人類共通の問題としての感染症や貧困病、環境問題解決に向けての国際協力へと変化していることを感じ取ってもらえるようなプログラムを企画しました。

参加される皆様に知的な刺激と喜びを満喫していただけるような学会にしようと長崎大学熱帯医学研究所の総力を挙げて準備しております。幸い昨年度より長崎大学の熱帯・新興感染症分野大学院にリーディングプログラムというコースが新設され、大学院関係の海外からの講師にも学会に参加いただき、盛り上げていただく予定にしております。

どうぞたくさんの学会員、あるいはそれ以外の方々のご参加をお待ち申し上げております。

2013年4月

第54回日本熱帯医学会大会
大会長 平山謙二
長崎大学熱帯医学研究所免疫遺伝学分野 教授